【具体例あり】社会福祉士の実習日誌や記録で押さえるべき書き方のポイント

実習日誌を書く際には、実際の経験や学びを具体的に記録することが重要です

今回は、3年前に実習を行った私が当時書いた実習日誌を基に、
目標設定から学びの振り返りまで、誰が読んでも理解してもらえるような日誌の書き方を紹介します📝

目次

実習日誌とは?

実習日誌は、実習で得た知識や経験を記録し、振り返りを行うためのもの
日誌を通じて、以下の点を意識することが求められます

学んだことの整理:その日の活動を振り返り、どのような学びがあったのかを明確にする
自己成長の確認:自分の課題や成長点を見つけ、次に生かすための気づきを得る
指導者との共有:実習先の指導者が、日誌を通じて実習生の理解度や成長を把握する

これらの目的を達成するために、日誌は単なる記録ではなく、
深い考察や自己評価が求められます

実習日誌の基本構成

実習日誌の内容は、在籍している学校や教育機関により多少の違いはあるものの、
一般的な構成として以下の要素が含まれています

  • 日付・実習時間    
    実習した日にち、時間を記入
  • 目標         
    その日の目標を記入(具体的かつ達成可能な目標を立てる)
  • 実習内容の記録    
    実際に行った業務や観察したことを記入(具体的な事例を含める)
  • 学び・反省点     
    その日の活動を振り返り、学んだことや課題を明確に記入
  • 次回の目標      
    次の実習に向けた目標や行動計画を記入
  • 指導者のフィードバック
    指導者からのフィードバックを記入

実習日誌の具体例

例1:コミュニケーションスキル向上を目指した日

日付:2024年10月10日
実習時間:9:00〜17:00

1. 今日の目標

利用者とのコミュニケーションを通じて、信頼関係を築くスキルを向上させる

2. 実施内容

今日は、デイサービスに来所されたAさんとの会話を中心に、利用者と積極的にコミュニケーションをとることを意識した。Aさんは最近、家族との会話が減少していることを話され、寂しさを感じている様子だった。そのため、私は「昨日は何をされていたんですか?」と優しく問いかけるよう努め、共感的な態度を意識して会話を進めた。Aさんが好きな趣味についてたくさん話したことで、笑顔を引き出すことができた。

3. 学び・反省点

今日の実習を通じて、利用者が心を開くためには、傾聴の姿勢や共感を示すことが大切だと実感した。会話の際に、うなずきや合いの手を入れることで、Aさんがさらにリラックスした様子を見せてくれたことが印象的だった。反省点として、もう少し沈黙を恐れずに、Aさんのペースに合わせた話し方を心掛ける必要があると感じた。

4. 指導者からのフィードバック

Aさんとのコミュニケーションが自然で、利用者の気持ちを尊重している点が良かったと評価をいただいた。今後は、他の利用者とも積極的に会話をし、幅広い対応力を身につけるようアドバイスを受けた。


例2:介護保険サービスの提供に必要な制度や法令を理解する日

日付:2024年10月11日
実習時間:9:00〜17:00

1. 今日の目標

介護保険制度の申請手続きや運用方法を理解し、利用者への適切な提案ができるようになる

2. 実施内容

今日は、新たに介護保険サービスを申請されたBさんのケースを担当した。事前に、Bさんの申請書類の確認と申請手続きの流れを学び、実際に担当者と一緒に市役所へ行って、手続きの説明を受けた。介護度に応じたサービス内容や利用可能なサービスの選択肢についても学び、具体的にどのようなサポートが提供されるかを理解することができた。

3. 学び・反省点

介護保険制度の申請手続きには多くのステップがあり、利用者や家族の理解を得るためには、わかりやすく説明する能力が必要だと感じた。特に、高齢の利用者にとっては制度が複雑に感じられるため、できるだけ簡潔に説明する方法を工夫する必要があると学んだ。また、申請時に確認するべき書類が多く、今後はスムーズに進められるよう、事前準備を徹底することが課題だと感じた。

4. 指導者からのフィードバック

書類の確認や申請手続きの流れを理解している点は良かったが、説明の際に専門用語が多かったため、利用者にわかりやすく話す練習が必要とのアドバイスを受けた。

例3:ケースワークにおけるアセスメント技術を学ぶ日

日付:2024年10月12日
実習時間:9:00〜17:00

1. 今日の目標

利用者の状況を適切にアセスメントし、支援計画を立てる基礎を学ぶ

2. 実施内容

今日は、新規に訪問することになったCさんのケースアセスメントを行った。Cさんは、高齢で身体に障害があるため、日常生活に介助が必要な状態。アセスメントでは、生活環境や社会的なサポート体制、本人の意向を丁寧に確認し、必要な支援内容を整理した。Cさんは、日常の家事や買い物に対する不安を多く口にされており、在宅介護サービスの導入が必要だと感じた。

3. 学び・反省点

アセスメントは、利用者のニーズを正確に把握し、今後の支援計画に反映するために欠かせないプロセスだと実感した。実際に利用者の話をじっくり聞く中で、表面的な問題だけでなく、本人の潜在的なニーズも見えてくることがわかった。ヒアリングの際にもう少し深く質問するべきだった場面もあったため、今後はより詳細な確認を意識しないといけないと学んだ。

4. 指導者からのフィードバック

アセスメントの際に、利用者との信頼関係がしっかり築けていたことが評価された。一方で、本人のニーズに対する具体的な質問が少なかったため、次回はニーズを深掘りするスキルを強化するようにとの指導を受けた。

実習日誌を書く際のポイント3つ

1. 具体的なエピソードや会話の内容(個人情報に配慮した上で)記載する

ただ、「学びました」「気づきました」と記載するのはNG

どのような場面で何を学んだのか、具体的なエピソードを必ず書く

具体例を示すことで、日誌の内容がより深まり、実習指導者にも伝わりやすくなります

2. 客観的な自己評価を行う

自己評価では、主観的な感想だけでなく、具体的な行動や結果を元に評価を行う
「次回の改善点」を見つけ、次の実習にどう生かすかを意識することが大切です!

3. 振り返りと次回の目標をセットにする

実習は日々の積み重ねです
そのため、毎回の振り返りと、次回の目標をセットにすることで
少しずつ目標のレベルを上げていくことが大切です
実現可能な小さな目標を設定し、段階的に成長を実感できる目標を立てていきましょう

実習日誌で困ったときの対処法

Q1: 何を書いていいか分からない場合、どうすればいいか?

日誌の内容に悩んだ場合は、小さなことでもいいので、とにかく具体的に書くことがポイントです!

「その日の出来事」「感じたこと」「学んだこと」の順で整理してみましょう

Q2: ネガティブなことも書いていいのか?

当たり前のことですが、実習中は良いことばかりではありません
失敗や反省がつきものです

「ネガティブな出来事も学びとして記載し、次にどう生かすかを考え、どんどん行動に移すべきだ」

と、私の指導教員は言っていました
実習当時は忙しさのあまり、日誌を読み返す時間がほとんどなかったのですが、
今改めて読み返してみると、私はネガティブなことばかりを書いていました…

まとめ

その実習必ず終わります

社会福祉士の実習日誌は、ただの記録ではなく、自己成長のためのツールでもあります🗒️


実習当時は、実習より日誌や記録に苦しめられた時期もありました…
しかし、今読み返してみると、自分がどのように利用者と接してきたか、職員から何を学んだかなど
その日その日にしか感じることができなかったであろう思いが綴られていて、
「よく頑張ったなあ自分」と少し成長を感じられる日誌になっています

この記事を読んでいる方は、実習中の学生さんかもしれません
しんどい思いをしながら、時に涙しながら、毎日毎日頑張って実習を行っていると思います
大丈夫です。その実習必ず終わります。だから食べられるだけご飯を食べてください🍚


私が書いていた日誌がみなさんの参考になれば幸いです

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